こんにちは。愛知県長久手市の長久手クリニック 内科・腎臓内科・リウマチ科 の浅井 昭雅です。
本日は、外来でもよくご質問いただく「膠原病(こうげんびょう)」と「関節リウマチ」について、先日の市民公開講座のスライドをお見せしながらご説明します。
膠原病やリウマチの痛みは、ご本人にしか分からないつらさがあります。
「なぜ痛いのか?」「体の中で何が起きているのか?」
その正体を知ることで、ご自身の不安を減らし、ご家族や周囲の方の理解も深まるきっかけになればと願って市民公開講座ではお話ししてきました
1. 「膠原病(こうげんびょう)」ってどんな病気?
まず、「膠原病」という病気の正体からお話ししましょう。
漢字が難しく、なんとなく「怖い病気」「難病」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
「膠(こう)」という字は、訓読みで「膠(にかわ)」と読みます。
これはもともと、動物の皮などを煮て作った「接着剤(のり)」のことです。
体をつなぎ止める「のり」の病気
私たちの体を見てみましょう。皮膚、骨、血管、筋肉……これらがバラバラにならずに人間の形を保っていられるのはなぜでしょうか?
それは、細胞と細胞のすき間を埋めてつなぎ合わせる「結合組織」があるからです。
この結合組織こそが、いわば「体ののり(接着剤)」です。
膠原病とは、本来ならウイルスなどの外敵から自分を守るはずの「免疫」が誤作動を起こし、あろうことか自分自身の「大切な体をつなぐ場所(のり)」を攻撃してしまう病気なのです。
ここがポイント!
「のり」のような組織は、関節だけでなく、血管、皮膚、内臓など、体のどこにでもあります。
だからこそ、膠原病は特定の場所だけでなく、「全身のあちこち」に症状が出る可能性があるのが大きな特徴です。
2. 「関節リウマチ」と「膠原病」の違い
「私はリウマチと言われたけど、膠原病ではないの?」
「膠原病の疑いがあると言われたけど、リウマチとは違うの?」
日進市や尾張旭市などからお越しになる患者さんからも、このようなご質問をよくいただきます。
結論から言うと、関節リウマチも膠原病の仲間(一種)です。
この図をご覧いただくと分かりやすいかと思います。
・膠原病(こうげんびょう):全身の「つなぐ組織」を免疫が攻撃してしまう病気の「総称(大きなグループ名)」です。
・関節リウマチ:
そのグループの中で、特に免疫の攻撃が「関節」に集中してしまう病気の名前です。
関節リウマチは患者さんの数が圧倒的に多いため、便宜上「関節リウマチ」と「それ以外の膠原病」と分けて呼ばれることが多いですが、根っこにある原因(免疫の誤作動)は同じです。
3. 膠原病にはたくさんの種類があります
膠原病というグループの中には、関節リウマチ以外にも20種類以上の病気が含まれています。
・全身性エリテマトーデス・シェーグレン病
・全身性強皮症
・血管炎 など
これらは、攻撃される場所によって病名が変わり、治療法も少しずつ異なります。
街のクリニックとして気軽に受診できる専門医による診断と診療を心がけます
膠原病やリウマチは、関節の痛みだけでなく、「微熱が続く」「目が乾く」「口内炎が治らない」「指先が白くなる」といった、一見関係なさそうな全身の症状とつながっていることがあります。
だからこそ、当院では内科系の「日本リウマチ学会認定リウマチ専門医・指導医」として、関節だけを見るのではなく、全身のサインを見逃さない丁寧な診断を心がけています。
当院は、長久手市の方はもちろん、隣接する日進市、みよし市、尾張旭市、瀬戸市など、近隣エリアからも多くの患者さんにご来院いただいております。
長久手市、日進市、みよし市、尾張旭市、瀬戸市にお住まいで、膠原病が心配な方や、関節の痛みや腫れ等でお悩みの方は、街のクリニックとしてお気軽にご相談ください。
早期発見・早期治療が、あなたの大切な体を守ることにつながります。
長久手クリニック 内科・腎臓内科・リウマチ科
浅井 昭雅(あさい あきまさ) 浅井 奈央(あさい なお)
・日本リウマチ学会認定リウマチ専門医・指導医
・日本腎臓学会認定腎臓専門医
〒480-1111 愛知県長久手市山越115番地
駐車場完備(日進・みよし・尾張旭・瀬戸方面からもアクセス便利です)







