シェーグレン症候群 長久手クリニック
長久手クリニック
日本リウマチ学会認定リウマチ専門医・指導医
浅井昭雅
シェーグレン症候群は自己免疫疾患の一つで、さまざまな症状を引き起こします。
以下では、シェーグレン症候群を疑うきっかけや、診断に重要なポイントを書かせて頂きます。
シェーグレン症候群を疑う症状
シェーグレン症候群は、以下のような症状、検査異常が見られる場合に疑います。
- 目や口の乾燥
- 強い倦怠感
- 慢性的な関節痛
- レイノー現象(冬や冷たいものを触ると指先が白、紫色になる)
- 抗核抗体陽性
- 赤沈(赤血球沈降速度)の亢進
- 間質性肺炎(咳症状など)
シェーグレン症候群の特徴
シェーグレン症候群は、主に唾液腺や涙腺の慢性炎症によって引き起こされます。この疾患の診断には、以下の抗体の検出が重要です:
- 抗Ro/SS-A抗体(約70%の患者に陽性)
- 抗La/SS-B抗体(10〜30%の患者に陽性)
- 抗セントロメア抗体(約10%の患者に陽性)
主な症状
腺症状(唾液腺、涙腺)
- ドライアイ:目の乾燥、かゆみ、視力低下
- ドライマウス:口腔内の乾燥、飲み込みの困難感
腺外症状(唾液腺、涙腺 以外の症状)
- 関節痛・関節炎(約50%の患者に見られる)
- 間質性肺炎(10〜20%)
- 筋炎(10%程度)
- 末梢神経障害(10%程度)
シェーグレン症候群の合併症
シェーグレン症候群は、関節リウマチや全身性エリテマトーデスと合併することが多く、以下のような重篤な合併症のリスクもあります:
- リンパ腫(MALTリンパ腫、B細胞リンパ腫)
全身に及ぶ腺外病変
シェーグレン症候群は全身の諸臓器に影響を及ぼす可能性があります。腺外病変の有無は、治療方針の決定において非常に重要です。以下は、よく見られる腺外病変です:
- 発熱(微熱が多い)
- 全身リンパ節腫脹
- 関節炎
- 悪性リンパ腫
- レイノー現象
- 高粘度症候群
- 皮膚血管炎
- 末梢神経炎
- 慢性甲状腺炎
- 中枢神経障害
- 間質性肺炎
- 自己免疫性肝炎
- 間質性腎炎
- 原発性胆汁性胆管炎
- 糸球体腎炎
関節病変と皮膚病変
関節病変
- 対称性関節炎(71%)
- X線での骨びらん(5%)
皮膚病変
シェーグレン症候群特有の皮疹と、他の膠原病に見られる非特異的な皮疹
呼吸器・腎・神経系・消化器の病変
呼吸器病変
気道病変、間質性肺疾患はしばしば併存
- 呼吸困難(62%)、咳(54%)
腎病変
- 尿細管間質性腎炎が主
- 尿細管性アシドーシス(RTA)
神経症状
- 末梢神経障害が主で、中枢神経障害の頻度は少ない
消化器病変
- 萎縮性胃炎が最も高頻度に見られます
予後とリスク管理
シェーグレン症候群の予後は一般的に良好ですが、悪性リンパ腫のリスクが高いため、定期的な評価が必要です。
特に以下のリスク因子に注意することが重要です:
- 唾液腺腫脹
- 紫斑
- 血清C3、C4の低下
- クリオグロブリン血症
- 高ガンマグロブリン血症
シェーグレン症候群に関するご質問やご不明点がありましたら、お気軽にご相談ください。
早期診断と適切な治療が、生活の質を向上させる鍵です。
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