シェーグレン症候群 眼や口の渇きに注意|長久手クリニック

シェーグレン症候群について
シェーグレン症候群とは?
シェーグレン症候群は、膠原病(こうげんびょう)の一種です。主に涙腺や唾液腺にリンパ球が集まり、目や口が乾くといった症状が起こります(ドライアイ、ドライマウス)。
ただし、単に腺(せん)の症状だけでなく、関節炎や間質性肺炎、腎炎といった「腺外症状」があらわれる場合もあります。さらに、悪性リンパ腫が発症しやすくなるリスクもあるため、定期的な検査がとても大切です。
当院では血液検査・尿検査・CTなどを組み合わせて精密に検査を行い、必要に応じて歯科とも連携して診断いたします。
シェーグレン症候群の症状
- 目や口の乾燥(ドライアイ・ドライマウス)
- 強い倦怠感(だるさ)
- 慢性的な関節の痛み
- レイノー現象(寒さやストレスで指先が白や紫に変化)
- 足の紫斑(血液がにじむような点状出血)
- リンパ節の腫れ
- 抗核抗体陽性、赤沈亢進
- 間質性肺炎(咳・呼吸困難など)
- 甲状腺機能低下症(橋本病)
これらすべてが同時に起こるわけではなく、一部の症状しか見られなくてもシェーグレン症候群の可能性があります。お早めに受診いただくことで、生活の質を高めることができます。
シェーグレン症候群の合併症
シェーグレン症候群は、以下のような自己免疫疾患と同時に起こりやすい特徴があります:
- 関節リウマチ
- 全身性エリテマトーデス(SLE)
- 甲状腺機能低下症(橋本病)
なかでも、悪性リンパ腫(MALTリンパ腫、B細胞リンパ腫)が発症する可能性が3〜5%程度あるといわれています。当院ではCT検査などを活用し、早期発見に努めています。
また、自己免疫疾患の一環として、原発性胆汁性胆管炎(PBC)を合併するケースもみられます。さらに、唾液の分泌量低下や体内の水分バランスの乱れから、尿路結石のリスクが高まる可能性もあります。定期的な検査や適切な生活習慣でリスクを抑えることが大切です。
シェーグレン症候群の診断
診断には、抗Ro/SS-A抗体や抗La/SS-B抗体などの血液検査が参考になります。およそ70%の患者さんが抗Ro/SS-A抗体陽性、10〜30%が抗La/SS-B抗体陽性と言われています。
さらに、唾液腺の機能検査(シューラー試験など)や口腔内の乾燥度の確認など、総合的に判断します。必要に応じて、歯科や専門医とも連携を行います。
シェーグレン症候群の治療法
シェーグレン症候群の治療は、主に症状の緩和と合併症の管理を目指します。たとえば:
- ドライアイ・ドライマウスに対する点眼薬や保湿剤、漢方薬(麦門冬湯など)
- 関節炎や肺、腎臓に症状がある場合は、その臓器に合わせた治療
悪性リンパ腫やPBCなどのリスクもあるため、当院では定期的な検査や画像診断で状態をモニタリングしながら進行を抑えます。
予後とリスク管理
シェーグレン症候群は比較的ゆるやかに進行することが多く、症状のコントロールも可能なケースが多いです。ただし、以下のリスク因子がある場合は注意が必要です:
- 唾液腺が腫れている
- レイノー現象が顕著
- リンパ節の腫大
- 高ガンマグロブリン血症
- リウマチ因子(RF)陽性
- 血清C4の低下
早期診断と適切な治療が、生活の質(QOL)向上に直結します。気になる症状や合併症の心配がある場合は、どうぞお早めにご相談ください。
長久手クリニック|アクセス情報
当院は名古屋市、日進市、尾張旭市、瀬戸市、豊田市、東郷町、新城市などからもお越しいただきやすい立地にあります。駐車場完備ですので、お車での通院も安心です。
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当院の特徴
- 日本リウマチ学会認定リウマチ専門医・日本腎臓学会認定腎臓専門医が在籍
- 女性医師が在籍し、女性の方も安心してご相談いただけます
- イオンモール長久手の近くで、お買い物のついでにも立ち寄りやすい
シェーグレン症候群は放っておくと生活の質が下がりやすい疾患ですが、早期発見・早期治療で症状をコントロールし、合併症リスクも低減できます。 ぜひ、お困りの際は長久手クリニックへご相談ください。