健診での尿異常(尿潜血・尿蛋白)を指摘されたら|長久手クリニック
尿潜血が陽性の場合
尿潜血が陽性と指摘された場合、原因を調べるための精密検査が必要です。
まず、顕微鏡で尿中にどの程度赤血球が含まれているかを確認します。
その結果に基づき、以下の2つの視点で原因を探ります。
1. 糸球体からの異常:腎炎の可能性を考える
腎臓内部の「糸球体」という部分が損傷している場合、血液成分が尿に混ざることがあります。このような異常は腎炎と呼ばれます。
検査内容
・採血と尿検査を実施・糖尿病や膠原病など全身性の病気の一部として腎臓が攻撃されていないか
・糸球体腎炎(例:IgA腎症)の可能性
・Alport症候群など遺伝が関与している病気の可能性
・尿蛋白(たんぱく)の量は多くないか;蛋白の量が多い場合は腎生検が必要な場合があるので愛知医科大学病院腎臓・リウマチ膠原病内科などの高次医療機関へご紹介します
治療と予防
糸球体が原因の腎炎や腎症が疑われた場合、早期診断と治療が重要です。
また、高血圧や糖尿病など腎臓に負担をかける病気をあわせて治療することも必要です。
長久手クリニックでは、これらの腎炎を早期に診断し、愛知医科大学病院腎臓・リウマチ膠原病内科などの高次医療機関へご紹介することが役割だと考えています。
2. 尿路の傷:尿路結石や腫瘍の可能性
腎臓から膀胱までの尿の通り道に傷や異常がある場合も尿潜血の原因になります。
検査内容
- CTで結石や腫瘍の有無を確認
- 必要に応じて膀胱鏡や尿細胞診を実施
対応の流れ(リスク分類に基づく)
低リスク
40歳未満(男性)または50歳未満(女性)で赤血球数が軽度の場合、半年以内の再検査で様子を見ることが多いです。
中リスク
40~59歳(男性)または50~59歳(女性)で危険因子(喫煙歴など)がある場合、CT検査を行います。
高リスク
60歳以上、または赤血球数が多い場合は膀胱がんや尿路上皮がんの可能性を考慮し、CT検査ならびに膀胱鏡が可能な泌尿器科クリニックへのご紹介を行います。
専門医への相談をおすすめします
尿潜血や血尿を指摘された場合、早めに日本腎臓学会認定腎臓専門医に相談しましょう。
長久手クリニックでは、尿や血液検査、CTなどを通じて精密に診断し、必要に応じて愛知医科大学病院腎臓・リウマチ膠原病内科などの高次医療機関へご紹介します。
早期診断による透析予防が私達の願いです。
どうぞお気軽にご相談ください!